第1回「転勤って、令和の参勤交代?」──組織と忠誠のかたちを歴史から読み解く

社会
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おはようから、おやすみまで、わいざーと申します🎵

突然ですが、みなさんは「転勤」についてどう思いますか?

転勤①

最近、歴史系YouTubeを観ていて、江戸時代の参勤交代の仕組みを学んだんですが……
見れば見るほど「え、それって今の日本企業の転勤と同じじゃない?」って思ってしまったんです。

参勤交代とは──“移動”による支配

参勤交代とは、江戸時代の大名が1年おきに自領(地方)と江戸を往復する制度です。
一年は江戸で幕府に仕え、次の年は領地に戻る。江戸には正妻と跡取りの子息を住まわせ、大名自身が行き来するという仕組みでした。

さらに、大名は江戸への道中に数百人の家来を従え、贈答品を携えて長旅を行う必要があり、そのために膨大な費用がかかりました。

表向きは「幕府への忠誠の証」。しかしその実態は、藩の財政を疲弊させ、反乱の芽を摘むための支配装置だったのです。

参考:参勤交代とは

似てない?──現代の転勤制度

この話を聞いたとき、ある疑問が浮かびました。

「あれ?これって現代の“転勤制度”と、構造的にかなり似てない?」

たとえば…

  • 本社(東京)勤務の社員が、突然地方支社へ2年の異動
  • 東京で家を買った矢先に転勤命令
  • 家族とは離れ、単身赴任で生活コストとストレスが倍増
  • 「嫌です」と言えば、人事評価に響く or もっと遠くに飛ばされるかもという恐れ

これってつまり、企業による「忠誠の見える化」と個人の資産消耗をセットにした統制システムじゃないでしょうか?

転勤=経験?それとも統制?

もちろん、「転勤によってスキルが身についた」「人脈が広がった」といったポジティブな側面もあるでしょう。

しかしそれが「本人の意思を無視した強制」であるなら、話は別です。

参勤交代と共通するポイント

江戸時代の参勤交代現代の転勤制度
大名が定期的に江戸と領地を往復社員が本社・地方支社を行き来
家族(妻・子)は江戸に住まわせる単身赴任で家族と離れるケース多数
膨大な移動コストと贈答品の負担引越し費用・生活費・精神的コスト
反乱防止・忠誠確認が目的人事評価・統制・異動のしやすさが目的

これって、形は違えど“移動によって人を縛る構造”は、400年経っても変わってないってことですよね。

「転勤=当然」という前提を疑う

かつては「社員を全国どこにでも異動させられる」というのが、日本型雇用の前提でした。
しかし今、リモートワークや副業容認の波が広がり、「働く場所」「暮らす場所」が本人の選択に委ねられ始めています。

それにも関わらず、未だに残る転勤文化。
果たしてそれは、社員の成長のためなのか、それともただの“慣習”や“支配の名残”なのか──

日本型雇用の本質に関する考察は、以下の記事でも紹介しています。
第3回 選択肢が増えると迷う?「選択のパラドックス」とその罠

シリーズ次回予告!

次回は、「忠誠のコスト」と題して、転勤によって社員や家族がどんな影響を受けているのかを深掘りします。

生活費、教育、孤独、キャリア形成…。
制度として残る“美しい建前”と、現場に残る“リアルな負担”を比較しながら考察していきます。

では、また次の記事でお会いしましょう!
グッモグッナイグッラック!!

信頼性のある出典・研究(裏付け補強)

転勤に関する歴史的背景と現代的課題を理解するための参考記事を2つご紹介します。

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